エンジニア就活の壁:ポートフォリオで伝わらない!私が陥った落とし穴と改善策

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ポートフォリオ、何を作ればいい?「とりあえず作る」の落とし穴

takuma
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就活を始めたての頃、まず最初にぶつかった壁がポートフォリオでした。

「エンジニアならポートフォリオは必須」と聞いていたものの、一体何を作ればいいのか、どう見せればいいのか、全く分からなかったんです。

「技術の羅列」で終わった私の初期ポートフォリオ

大学の研究や個人開発で、Webサービスはいくつか作っていました。TypeScript、React、Next.js、Node.js、PostgreSQLといったモダンな技術を駆使して、それなりに動くものも作れていましたね。

だから、「よし、これらをまとめて見せれば大丈夫だろう!」と、技術スタックをずらっと並べ、実装機能のリストを箇条書きにしたポートフォリオサイトを作りました。

見た目はそれなりに整っていたし、GitHubのリンクも貼って、コミット履歴も公開していました。

当時の私は、「たくさん技術を使っていること」「ちゃんと動くものを作れること」が評価されるポイントだと信じて疑いませんでした。

しかし、これが最初の大きな落とし穴だったんです。

「結局、何がすごいの?」面接官からの厳しい質問

自信満々で臨んだ面接で、私のポートフォリオを見た面接官から飛んできたのは、予想外の質問でした。

「このサービス、どんな課題を解決しているんですか?」
「誰が、どんな時に使うことを想定していますか?」
「ユーザーにとって、このサービスの価値はどこにあるんでしょう?」

技術的な質問にはスラスラ答えられるのに、このようなビジネス的な視点からの問いに、私はうまく言葉を返せませんでした。

「えっと…とりあえず、こんな機能があれば面白いかな、と思って…」といった漠然とした答えしか言えず、面接官の顔には「?」が浮かんでいたのを覚えています。

私が語れるのは、使った技術や実装した機能ばかり。「なぜ作ったのか」「誰のために作ったのか」「何を実現したかったのか」という、プロダクトの根幹に関わる部分が全く語れていなかったんです。

この時、私のポートフォリオが単なる「技術のショーケース」でしかなく、「プロダクトとしての価値」を全く伝えられていないことに気づかされました。

企業が本当に求めていた「視点」のズレ

面接官の質問から、私は企業が求めているものが、単なる「動くものを作れる技術力」だけではないことに気づきました。

彼らは、「課題を見つけ、それを技術で解決し、ユーザーに価値を届けられるエンジニア」を探していたんです。

私のポートフォリオは、技術はアピールできても、「課題発見力」や「課題解決の思考プロセス」、「ユーザーへの貢献意欲」といった部分が全く伝わっていませんでした。

どれだけ凝った技術を使っていても、それが「誰かの役に立つ」という視点に繋がっていなければ、企業にとっては魅力的に映らないんだと、痛いほど理解しました。

評価されるポートフォリオに変身!私が実践した改善策

takuma
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面接でポートフォリオの課題を痛感した後、私はすぐに改善に取り掛かりました。

エージェントからのアドバイスや、現役エンジニアのブログなどを参考に、企業が本当に見たいポイントを意識してポートフォリオを再構築したんです。

プロジェクトごとに「課題→解決→結果→学び」を明確化

まず、各プロジェクトの説明を単なる機能紹介から、「どんな課題を解決したのか」に焦点を当てる形に変更しました。

具体的には、先ほどの就活エージェントの記事でも触れたSTARメソッドを意識して記述し直しました。
Situation(状況):どんな問題があったのか?
Task(課題):その問題をどう解決しようとしたのか?
Action(行動):自分が具体的に何をしたのか?(特にチーム内での役割や意思決定プロセス)
Result(結果):それによってどんな成果が出たのか?(定量的なデータがあれば尚良い)
Learning(学び):その経験から何を学んだのか、次どう活かすか?

このフレームワークで書くことで、面接官が知りたい「私の思考プロセス」や「課題解決能力」が、ポートフォリオを通じて伝わるようになりました。

技術的な説明も、「なぜこの技術を選んだのか」という理由付けや、技術選定における比較検討プロセスを追記。これにより、単なる技術の羅列ではなく、技術を深く理解し、意図を持って選択していることをアピールできるようになりました。

デモ動画と具体的なユーザー体験の明示

次に、Webサービスの場合、単にリンクを貼るだけでなく、「デモ動画」を追加しました。

これは、面接官が実際にサービスを触る時間がない場合でも、短時間で機能やユーザー体験を把握できるようにするためです。

動画内では、単に操作を見せるだけでなく、「この機能は、〇〇というユーザーの課題を解決するために作りました」といった形で、ナレーションや字幕でサービスの価値を補足しました。

また、ポートフォリオサイト自体のデザインも、ユーザーが迷わずに各プロジェクトの詳細にアクセスできるよう、シンプルかつ分かりやすいUIに改善しました。これにより、ポートフォリオサイト自体が、私の「ユーザー視点での開発」への意識を示すツールにもなりました。

Qiita記事やLT資料との連携で「学び」と「発信力」をアピール

私は普段からQiitaで技術記事を書いたり、大学のLTイベントで登壇したりしていたので、これらのアウトプットもポートフォリオに積極的に連携させました。

特定の技術や実装に関する深い知見はQiita記事にリンクし、そこから私の学習意欲や発信力をアピール。また、LT資料も掲載することで、人前で分かりやすく説明するプレゼンテーション能力を示すことができました。

これにより、ポートフォリオ単体では伝えきれない、私の多角的なスキルやエンジニアとしての成長意欲を効果的に伝えることができたと感じています。

ポートフォリオから「人柄」と「成長性」を伝えるために

takuma
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ポートフォリオは単なる作品集ではありません。

それは、皆さんの「人柄」や「成長性」を企業に伝えるための重要なツールです。

私が経験した苦労と改善策が、皆さんのポートフォリオ作成の一助となれば幸いです。

なぜ「人柄」や「成長性」が重要なのか?

面接官は、ポートフォリオから皆さんの技術力だけでなく、「どんな人柄で、チームに馴染めるか」「今後、どのように成長していけるか」を見ています。

私の初期ポートフォリオは、単なる技術の羅列だったため、私の人柄や、失敗から学び改善する「成長性」が全く伝わっていませんでした。

企業が求めているのは、与えられたタスクをこなすだけでなく、自ら課題を見つけ、学び、解決に導ける自走力のあるエンジニアです。

そのためには、技術的なアウトプットだけでなく、「そのアウトプットに至るまでのあなたのストーリー」を語ることが不可欠なのです。

ポートフォリオは「対話のきっかけ」

ポートフォリオは、面接官との「対話のきっかけ」を作るためのツールです。

完璧な作品である必要はありません。むしろ、少し未完成でも、そこに「なぜこう作ったのか」「次にどう改善したいか」といったストーリーがあれば、面接官は興味を持って深掘りしてくれます。

私のポートフォリオが改善された後、面接官からは「このサービスを作った時の苦労話をもっと聞かせてください」「この技術選定の決め手は何ですか?」といった、より深い質問が来るようになりました。

これにより、私は面接で自分の考えや価値観を存分に語ることができ、面接官との建設的な対話が生まれるようになりました。これは、ポートフォリオが単なる「作品集」から「自己表現の場」へと進化した瞬間でした。

まとめ

ポートフォリオ作成は、エンジニア就活において避けて通れない道です。

私の経験からも分かるように、ただ技術を詰め込むだけでは、企業が本当に求めている「あなたの価値」は伝わりません。

重要なのは、「なぜ作ったのか」「誰のどんな課題を解決するのか」「その過程で何を考え、どう行動し、何を学んだのか」というストーリーを明確に伝えることです。

そして、デモ動画や関連するアウトプットを連携させ、多角的に自分をアピールすることも非常に有効です。

ポートフォリオは、皆さんの技術力だけでなく、人柄や成長性、課題解決能力を伝えるための強力なツールになり得ます。

この記事が、皆さんのポートフォリオ作成、ひいてはエンジニア就活の成功に役立つことを願っています。頑張ってください!

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